WCPとは?
WCPはイギリスでバンクシー作品の複製品(リプロダクション)の製作を長年続けているチームです。
WCPはWEST COUNTRY PRINCEの略称です。
ここでは、導入の概要になりますので、WEST COUNTRY PRINCEの名称への考察は、 「WCPとは誰なのか?」 で後述します。
WCP作品の特徴と人気の理由
WCPのリプロダクション作品はBanksyのオリジナル作品と同じ技法・素材の紙を用いて、忠実に再現されているのが特徴です。
バンクシー作品の複製品は世界中に多く溢れています。
デジタル印刷により安価な素材が感じられる複製品も多いです。
その中でWCPの作品は手作業により印刷がされており、丁寧な製造過程により高い品質と温かみのある仕上がりになっています。
もしバンクシーのオリジナル作品の購入を試みるなら、数千万から億を超える金額になることも考えられます。
WCPの作品は、オリジナルに近い質のリプロダクション作品をお求めやすい金額で入手が可能です。
これらの理由から、WCPのリプロダクション作品は、バンクシーアートを身近に感じたい方やコレクションに興味がある方など、幅広い層の世界中の方々から人気を集めています。
また、WCPのリプロダクション作品は同じ作品の色違いも含め、これまで70点以上が販売をされていることを確認しています。
※完売の作品も一部あります。
バンクシーの代表的な作品から、知る人ぞ知る作品まで、幅広いラインナップが取り揃えられています。
WCPが手がける主な作品たち
風船と少女 (Girl with Balloon)

バンクシーを象徴する名作で、少女がハート形の風船を手放す瞬間を描いた作品です。希望や愛、あるいは「失うことの儚さ」を同時に示唆しており、多くの人の心を捉えています。WCPのリプロダクションでは、赤・ゴールド・紫など風船の色を変えたバリエーションも展開。
愛は空中に (Love is in the Air / Flower Thrower)

投石ではなく花束を投げる男性が描かれ、戦争や暴力に対抗する平和的メッセージを表現している作品です。動きのあるポーズと花束が際立ち、視覚的にも強いインパクトがあります。背景色を赤やゴールドにアレンジした限定シリーズもあり、完売になることもあるほどの人気を誇ります。
ラフ・ナウ (Laugh Now)

「今は笑っていろ、いつか私たちが支配する」という看板を下げたチンパンジーが印象的な作品です。ユーモラスな動物モチーフで社会や権力を風刺する、バンクシーらしい一枚を再現。お部屋にアクセントを加えたい方にも好評です。
爆弾を抱く少女 (Bomb Hugger)

少女が爆弾を大切そうに抱きしめる衝撃的な構図で、反戦・反権威的なメッセージを発信しています。少女の柔らかなフォルムと爆弾の無機質さを繊細に対比される構図です。
ネズミシリーズ (Rat Series)

社会の片隅をたくましく生き抜くネズミを、反体制や風刺のシンボルとして繰り返し描いているのが、バンクシーのネズミシリーズです。種類が豊富で、WCPも複数の作品を制作しています。比較的小ぶりなサイズも多いため、インテリアに取り入れやすく、幅広い層に支持されています。
ナパーム (Napalm)

ベトナム戦争で被害に遭われた「ナパーム弾の少女」を、ミッキーマウスやマクドナルドのロナルドと並べた作品。戦争の惨禍と消費社会を対比させた強烈なメッセージ性が特徴です。WCPのリプロダクションでは、キャラクターの鮮やかな色とモノクロの少女のコントラストを忠実に再現し、丁寧に仕上げられています。
数多くの作品

「パルプ・フィクション(Banana Guns)」「トロリーズ(Trolleys)」など、WCPは知名度の高いものから知る人ぞ知る作品まで、さまざまなバンクシー作品をリプロダクションしています。紙質や印刷工程、スタンプの押し方など、1点ごとに手間を惜しまない姿勢が多くのコレクターから評価されており、オリジナルには手が届かなくても、そのメッセージや雰囲気を楽しみたい方に最適です。
バンクシーの世界観を身近に感じられるだけでなく、限定エディションやカラー展開など、独自の楽しみも広がっていますので、特別に感じられる一枚が見つかるはずです。
素材・スタンプについて
用紙の素材は主に白とクリーム色の二種類があります。
各作品の裏面にはWCPのロゴと限定ナンバーのスタンプが押されています。
これらのスタンプによりWCPの作品であることが伝わります。


スタンプも手作業で押されているので、作品ごとに位置や濃さに違いがあり、個性があります。
WCPの各作品は、バンクシーのオリジナル作品にとても近い形で忠実に再現されています。
もしWCPのスタンプがない場合には、オリジナルと勘違いされてしまう可能性もあります。
WCPのスタンプがあることでリプロダクション(複製)の作品であることが明確に伝わります。
また、WCPはバンクシーのシルクスクリーン作品を複製する技術の高さにより、人気がありますので、WCPのスタンプが押されることで、リプロダクション作品の中でも価値が高まっていると考えられます。
エディションナンバーについて
WCPの各作品は、Girl with Balloonのシリーズ以外は500(枚)、もしくは750(枚)のエディションナンバーがあります。
LOVE IS IN THE AIRの背景が赤色の作品は、限定数の500枚が完売になり、本記事の執筆時点ではゴールドの背景になっています。
一部作品の風船と少女のシリーズに関しては、限定ナンバーはありません。
こちらの理由は、GIRL WITH RED BALLOONはとても人気があり、限定数の形ですとすぐに売れ切れてしまうため、ナンバーは付与されていないと聞いています。
Girl with Balloonシリーズは、風船の色が赤、ゴールド、紫のバージョンの作品が本記事の執筆時点では実際に確認ができています。
そして紫の風船の作品のみエディションナンバーが含まれています。
エディションナンバーがあることで、完売になった際には入手不可になりますので、そちらの面で価値を感じられる方々もいらっしゃいます。
一方で、GIRL WITH RED BALLOONはナンバーは付与されていませんが、もしナンバーを付与した場合には早期に完売になるほどの人気があります。
WCPの作品に関してはナンバーの有無によっての価値の高さの判断は現時点では難しく、それぞれの方々がどの部分に価値を置くかによって変わってきます。
WCP作品の本物と偽物
WCPの作品はとても人気があるため、バンクシー作品の複製品であるにも関わらず偽物が流通していると聞きます。
本物かを見極めるためにはご販売者様の実績や信頼度、説明文、印象もご判断の要素になります。
WCPから直接仕入れを行っているお店なら、確実にWCP作品のお取り扱いになりますので、ご安心をいただけます。
WCPとは誰なのか?
WCPはバンクシーと同様に正体不明のまま人気が高まってきました。
バンクシーはイングランド南西部のブリストル出身で、WCPの「West Country」はバンクシーの出身地にちなんでいると考えられます。
ブリストルはストリートアートが盛んな都市であり 、WCPもそのローカルなアートシーンに根ざした活動をしていると言えるでしょう。
「Prince」の部分については、バンクシーがストリートアート界の「プリンス」と見なされていることに由来する、あるいは単に「West Country Prince」という語呂合わせによるものなど、様々な憶測が飛び交っています。
いずれにせよ、「West Country Prince」という名称は、バンクシーの出身地と活動、そしてその作風に対する敬意を込めた、遊び心のあるネーミングです。
そしてWCPはバンクシーのいるイギリスで長年の活動、実績があることからバンクシーと関連性があるのでは?という声もよく挙がります。
WCPのプリントの品質の高さや、オリジナル作品からの再現性によって、同じような技術を持つシルクスクリーン印刷技術者である可能性が示唆されています。
オリジナル作品と同じように再現するためには、バンクシー作品の製作技術や材料を熟知している必要があるためです。
現在、WCP作品がお求めやすい価格で購入できるのは、関連性の情報が不明で、作品の質がとても高いからです。
何者なのかの答えは、しばらくは不明のままが続くと思われますし、想像する楽しさもあります。
WCPのリプロダクション作品を通して、バンクシーのメッセージも身近に感じるきっかけが増えていることは確かです。
WCP作品の購入できる場所
WCP作品はこちらのショップからご購入いただけます。
WCPから直接仕入れを行われており、作品数のお取り扱いも充実しているので、お気に入りの作品が見つかる可能性があります。